第4弾 収益不動産を贈与する際の上手な活用方法について

マンションやアパートなどの賃貸不動産を贈与することは、相続対策として有効的な方法の1つです。上手に利用するためにも、贈与後の賃貸建物と敷地の取り扱いと、敷地評価における問題点とその対策について知っておきたいところです。

親が子どもへ賃貸建物のみを贈与する場合について

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この場合、建物所有者=子、土地所有者=親になります。所有者は異なりますが、このような場合では、親族同士での贈与であることから、地代は取らずに無償で土地を利用する「使用貸借形式」と考えられます。(※使用貸借方式では借地権は生じません)

《ポイントの解説》

親が所有する土地(使用貸借で利用されている土地)は、原則として自用地という更地扱いで評価されます。 賃貸建物の敷地は、貸家建付地として評価減が可能となりますが、この要件は土地と建物の所有者が同一人物の場合に限られています。つまり、建物贈与後は所有者が異なることから原則として評価減が使えず、結果的に親の土地評価額が増加してしまうということになります。

《例外のケース》

贈与後も賃借人に変化がない場合には、変動が無い部分に限り、従来通りの貸家建付地として認められています。

(例)10世帯が入居する賃貸建物を贈与した場合

贈与後に2部屋入退去があり賃借人が変わると、貸家建付地として評価できる範囲は土地の10分の8となります。

(その後全ての部屋が入れ替わったとき、土地は全て自用地評価となります。)

 

贈与時10戸満室の場合(※賃借人も変わらず満室経営の場合)

 ⇒ 土地評価は、100%貸家建付地評価となります。

 

贈与時10戸満室(※賃借人変化なし8戸、新しい賃借人2戸の場合)

 ⇒ 土地評価は、80%が貸家建付地評価、20%が自用地評価となります。

 

では、上手な例外の活用方法はないのでしょうか?

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実は、貸家建付地評価を維持しつつ、親所有の土地評価額を全く増加させないで、建物を贈与することができることができます。

《上手な活用方法とは?》

上記の例外のケースを上手く活用するためには、一括借り上げ方式(サブリース方式)を利用すればいいのです。建物贈与前に、サブリース方式を利用して不動産管理会社などに建物を賃貸すれば、建物所有者からみた賃借人はあくまで管理会社となり、サブリースが終了又は契約解除とならない限りは賃借人の変化は起きません。これによって、賃借人の変動による土地評価額の増加という問題を解決することができます。

 

いかがでしたか。
特に相続対策としての建設であれば、建築主が高齢という事も考えられますので、メリットを享受できる方法として利用できるのではないでしょうか。いずれにしても専門家への相談をお勧めいたします。相談してみると、意外と知らない相続対策や贈与の方法があるものです。

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